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【1】書式概要
「帰宅のたびに誰かに見られている気がする」「別れたのに連絡が止まらない」「もう限界なのに、どこに何を言えばいいのかわからない」——そんな状況に追い詰められている方のために作った書式セットです。
このセットは、ストーカー・つきまとい被害を自分で対処するための書式を5点まとめています。まず被害の日時・内容・証拠を整理するための記録シートから始まり、警察への相談申告書、加害者に直接送る接触拒絶通知書、都道府県公安委員会への禁止命令申出書、そして民事上の損害賠償請求書まで、状況に応じて順番に使える構成になっています。
警察に相談したいけど「どう伝えればいいかわからない」という方も多いはずです。書式②の警察への申告書には、被害の状況・加害者の情報・これまでの経緯を整理して記入できる欄があり、窓口でうまく説明できなくても書面として正確に伝えることができます。書式④の禁止命令申出書は、ストーカー規制法に基づいて公安委員会が加害者に命令を出す手続きに使うもので、違反すれば刑事罰の対象となる強い効力があります。
すべてWord形式で提供していますので、氏名・日付・被害の内容を入力してすぐにお使いいただけます。警察への持参用、郵送用、内容証明用、いずれにも対応しています。弁護士に相談する前の初動対応として、また相談の際の資料整理にも役立てていただける内容です。
【2】条文タイトル
※書式①(記録シート)・書式②(警察への申告書)・書式④(禁止命令申出書)は条文形式ではないため、条文を持つ書式③・書式⑤のタイトルを記載します。
【書式③ 接触拒絶通知書】
第1条(通知の内容) 第2条(要求事項) 第3条(警告)
【書式⑤ 損害賠償請求書】
第1条(請求の趣旨) 第2条(請求の原因) 第3条(損害額の内訳) 第4条(支払条件) 第5条(不履行の場合の措置)
【3】逐条解説
【書式③ 接触拒絶通知書】
■ 第1条(通知の内容)
この条文は、加害者のどの行為によって自分が被害を受けているかを列挙する部分です。つきまとい・待ち伏せ・無言電話・SNSメッセージ・監視・尾行など、実際に起きている行為にチェックを入れるか、自由記入欄に具体的に書き込みます。書き方が曖昧だと「そんなつもりはなかった」と言い逃れされやすくなるため、できる限り「〇月〇日、帰宅中に職場前で30分待ち伏せされた」など日時・場所・状況を具体的に記載するのがポイントです。
■ 第2条(要求事項)
書面到達後、直ちに停止してほしい行為を列挙した条文です。自宅・職場・通学先へのつきまとい、あらゆる手段での連絡、監視・尾行、そして知人・家族を経由した間接的な接触まで、抜け穴をふさぐ形で記載しています。たとえば「直接の連絡はやめたが共通の友人を使って近況を探ってくる」というケースでも、この条文を根拠に「④に違反している」と主張できます。
■ 第3条(警告)
要求に応じない場合の対応を明示する条文です。警察への申告・禁止命令の申出・損害賠償請求・刑事告訴という選択肢を並べることで、相手に「本気だ」という認識を与える効果があります。この条文があるかないかで、書面の抑止力が大きく変わります。
【書式⑤ 損害賠償請求書】
■ 第1条(請求の趣旨)
請求する金額を明示する条文です。具体的な金額は第3条の内訳欄を積み上げて設定します。「金〇〇円を支払え」という形式は、訴状に近い書き方で、相手に法的手続きの現実感を与えます。
■ 第2条(請求の原因)
なぜ請求するのかの根拠を説明する条文です。ストーカー規制法第2条に定めるつきまとい等に該当すること、民法第709条の不法行為を構成することを明記しています。「ストーカー行為だという認識はなかった」という言い訳を封じる役割を果たします。
■ 第3条(損害額の内訳)
慰謝料(精神的損害)・医療費・カウンセリング費用・転居費用・その他実費を項目別に記入する欄です。被害が長期化した場合、引っ越し費用や通院費が実費として積み上がるケースが多く、それらをきちんと計上することが重要です。領収書・診断書があれば添付しましょう。
■ 第4条(支払条件)
支払期限と振込先を指定する条文です。期限は到達後7日〜14日が一般的です。期限を明示しないと「いつまでに払えばいいかわからない」として先送りされるリスクがあります。
■ 第5条(不履行の場合の措置)
支払いがなかった場合に民事訴訟を提起することを予告する条文です。「本当に訴えてくるのか」という疑念を払拭し、任意の支払いを促す役割があります。
【4】FAQ
Q. 警察は本当に動いてくれますか?
警察への相談のしやすさは、被害の記録が整っているかどうかで大きく変わります。「何となく怖い」という状態より、「〇月〇日にこういう行為があった」という記録と書面を持参した方が、担当者も状況を把握しやすく、適切な対応につながりやすくなります。
Q. 接触拒絶通知書を送ったら、相手が逆上しないか心配です。
懸念はもっともです。特に元交際相手など感情的になりやすい関係の場合、送付前に一度警察に相談し、「本書面を送る予定だ」と伝えておくことをお勧めします。書式内の注意書きにも記載しています。
Q. 禁止命令とはどういうものですか?
都道府県公安委員会が加害者に対して「つきまといをやめるよう命令」するもので、違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金という刑事罰が科されます。警告(書式②)より強い効力を持ちます。
Q. 損害賠償の金額はどのくらいが妥当ですか?
ストーカー被害の慰謝料は、裁判例では数十万〜数百万円と幅があります。被害期間・頻度・精神的被害の深刻さ・通院の有無などを総合的に考慮して設定してください。
Q. 加害者の住所がわからないと内容証明は送れませんか?
住所が不明な場合、内容証明は送れません。その場合はまず警察への相談申告書(書式②)と禁止命令申出書(書式④)の手続きを優先してください。加害者の特定は警察が対応してくれる場合があります。
Q. 書式は弁護士に依頼する場合の資料としても使えますか?
使えます。被害記録シート(書式①)と警察への申告書(書式②)は、弁護士への相談時に状況説明の資料として非常に役立ちます。
【5】活用アドバイス
とにかく最初に書式①の記録シートを開いてください。被害を受けるたびに、その日のうちに記入する習慣をつけることが最優先です。記憶はすぐに薄れます。日時・行為の内容・場所・証拠の種類、この4点だけでも記録し続けることが、その後のすべての手続きの土台になります。
警察に相談するタイミングは「もう少し証拠が集まってから」と先延ばしにしがちですが、早ければ早いほど対応の選択肢が広がります。記録シートが数件埋まった段階で、書式②を持って管轄の警察署(生活安全課)に相談に行くことをお勧めします。「相談のみ」という選択肢も書式②に記載していますので、決意が固まっていない段階でも持参できます。
書式③の接触拒絶通知書を内容証明で送ることで、「あなたの行為は問題だと認識しており、証拠も保存している」という意思表示になります。この一通が加害者の行動を止めるケースは少なくありません。送付後も行為が続く場合は、書式④(禁止命令申出)へ迷わず進んでください。
書式⑤の損害賠償請求書は、警察の対応と並行して送ることができます。民事と刑事は別の手続きなので、どちらを先にしても構いません。ただし内容証明で送付する場合は、氏名・住所の特定が必要です。
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