【1】書式概要
この利用規約は、SMクラブやフェティッシュ関連のサービスを提供する施設が安全かつ適法に運営するために必要不可欠な法的文書です。近年増加している体験型サービス施設において、利用者とスタッフ双方の権利と義務を明確にし、トラブルを未然に防ぐための包括的な規約となっています。
本規約の最大の特徴は、サービスの安全性と同意の重要性を徹底的に規定している点です。セーフワードの設定、事前の健康状態確認、同意の範囲内でのサービス提供など、利用者の安全を最優先に考えた構成になっています。また、キャストの人権保護やプライバシー保護も明確に定めており、健全な施設運営を支援します。
特に重要なのは、18歳以上の年齢確認、禁止事項の具体的な列挙、薬物使用の厳格な禁止、そして個人情報保護に関する規定です。これらはSMクラブ運営における法的リスクを最小限に抑えるために不可欠な要素となっています。さらに、損害賠償や免責事項についても明確に定めており、万が一のトラブル発生時にも施設を保護する内容となっています。
この雛型は、SMクラブやBDSMスタジオ、ロールプレイ体験施設、大人向けコスプレスタジオなど、特殊なサービスを提供する施設運営者に最適です。単なる利用規約を超え、リスクマネジメントツールとしても機能するこの文書は、施設の信頼性向上と法的保護の両立を実現します。ぜひ貴施設の安全運営とコンプライアンス強化にお役立てください。
〔条文タイトル〕
第1条(目的及び適用範囲)
第2条(定義)
第3条(利用資格)
第4条(利用申込及び契約の成立)
第5条(サービス内容及びコース)
第6条(利用時間及び予約)
第7条(利用料金及び支払方法)
第8条(禁止事項)
第9条(安全管理及びセーフワード)
第10条(健康状態の確認)
第11条(薬物の禁止)
第12条(キャストの保護)
第13条(個人情報の取扱い)
第14条(設備及び備品の使用)
第15条(衛生管理)
第16条(利用の中止及び退店)
第17条(損害賠償)
第18条(免責事項)
第19条(規約の変更)
第20条(準拠法及び管轄)
【2】逐条解説
第1条(目的及び適用範囲)
本規約の基本的な目的と適用される範囲を明確にします。施設の運営形態を「ロールプレイ体験施設」と表現することで、法的リスクを回避しつつ、サービスの本質を適切に示しています。利用申込による同意推定を規定し、契約の成立要件を明確化しています。
第2条(定義)
用語の定義を明確にすることで、解釈の齟齬を防ぎます。特に「セーフワード」や「同意の範囲内の行為」といった重要な安全管理用語を定義づけることで、トラブル防止の基礎を築いています。「ロールプレイ」という表現を用いることで、サービスの適法性を確保しています。
第3条(利用資格)
年齢制限や身分証明書の提示義務を明記し、未成年者の利用を防止します。暴力団関係者や健康状態に問題がある方の利用を制限することで、施設の安全性と適法性を確保します。これらは風営法や各種条例の遵守にも繋がります。
第4条(利用申込及び契約の成立)
契約成立のプロセスを明確化し、双方の権利義務関係の発生時点を特定します。利用申込の拒否事由を具体的に列挙することで、恣意的な運用を防ぎ、透明性を確保します。
第5条(サービス内容及びコース)
サービス内容を具体的に規定しつつ、同意原則を徹底しています。「軽微な身体的接触」という表現で、許容される行為の範囲を示し、法的リスクを最小化します。サービスの中断権を保障することで、利用者の安全を確保します。
第6条(利用時間及び予約)
営業時間や予約方法を明確にし、円滑な運営を図ります。予約のキャンセル条件を設定することで、無断キャンセルによる損失を防止します。
第7条(利用料金及び支払方法)
料金体系と支払方法を明確化し、金銭トラブルを防止します。前払い制と返金不可の原則を定めることで、施設の経営を安定化させます。
第8条(禁止事項)
具体的な禁止行為を列挙し、利用者の行動規範を明確にします。特に「本番行為」の禁止や撮影禁止など、法令遵守と安全管理に必要な項目を網羅しています。キャストのプライバシー保護にも配慮しています。
第9条(安全管理及びセーフワード)
安全管理体制を具体的に規定し、事故防止に万全を期します。セーフワードの設定を義務付け、利用者の安全確保を最優先とする姿勢を明確にしています。キャストの研修義務も規定し、施設全体の安全性を高めます。
第10条(健康状態の確認)
利用者の健康状態申告義務を定め、サービス提供時のリスクを軽減します。施設側の判断でサービスを制限・拒否できる権限を明記し、安全確保の手段を確保します。
第11条(薬物の禁止)
違法薬物の使用を厳格に禁止し、法令遵守を徹底します。警察への通報権を明記することで、施設の適法性を担保します。
第12条(キャストの保護)
キャストの人権と尊厳を保護し、健全な労働環境を確保します。利用者の義務を明確にすることで、ハラスメント防止を図ります。
第13条(個人情報の取扱い)
個人情報保護法に準拠した取扱いを規定し、利用者のプライバシーを保護します。キャストの守秘義務を明記することで、信頼関係を構築します。
第14条(設備及び備品の使用)
施設や備品の適切な使用を求め、破損時の責任を明確にします。経済的損害の賠償義務を定めることで、施設の財産を保護します。
第15条(衛生管理)
衛生管理体制を明確にし、利用者の健康と安全を確保します。定期的な清掃・消毒を規定することで、感染症対策にも対応します。
第16条(利用の中止及び退店)
規約違反時の対応を明確にし、施設の秩序維持を図ります。返金不可の原則を再確認し、悪質行為への法的措置を可能とします。
第17条(損害賠償)
損害発生時の責任関係を明確にし、トラブル解決の指針を示します。施設側の責任を利用料金額までに制限することで、経営リスクを管理します。
第18条(免責事項)
施設が責任を負わない事項を明確にし、リスク管理を徹底します。「社会通念上許容される範囲内の軽微な身体的影響」という表現で、サービスの性質上避けられない事象を適切に位置づけています。
第19条(規約の変更)
規約変更の手続きを定め、将来の環境変化に対応可能とします。変更内容の周知方法を明記し、利用者の予測可能性を確保します。
第20条(準拠法及び管轄)
紛争解決の枠組みを定め、法的安定性を確保します。日本法準拠と管轄裁判所の指定により、紛争解決の予測可能性を高めます。