衛生管理の基準やシャワー設備の利用ルール、予約キャンセルに関する取り決めなども含まれており、サービス開始前の説明や店舗ホームページへの掲載、予約時の確認書面として活用できます。Word形式で提供されるため、自店の実情に合わせて項目の追加・削除・文言の調整が自由に行え、専門知識がなくてもすぐに使い始められる実用的なテンプレートです。
【2】条文タイトル
第1条(直接接触の禁止)
第2条(撮影・盗聴等の禁止)
第3条(身体への危害行為の禁止)
第4条(薬物使用の禁止)
第5条(泥酔・薬物投与後の利用禁止)
第6条(スタッフの休息時間確保義務)
第7条(無理な体位強要の禁止)
第8条(連絡不能場所への移動禁止)
第9条(衛生上のリスク行為の禁止)
第10条(範囲外プレイの強要禁止)
第11条(個人情報の強要禁止)
第12条(スカウト行為の禁止)
第13条(性感染症保有者の利用禁止)
第14条(暴力・暴言の禁止)
第15条(私物使用の強要禁止)
第16条(特定条件下でのサービス制限)
第17条(衛生行為の義務化)
第18条(設備条件の遵守)
第19条(感染リスク行為の禁止)
第20条(キャンセルポリシー)
【3】逐条解説
第1条(直接接触の禁止)
店舗を通さずにスタッフと個人的に連絡を取り、直接会うことを禁じる規定です。店舗のシステムを介さない接触は、スタッフの安全管理ができなくなるだけでなく、料金未払いやトラブル時の責任の所在が不明確になります。たとえば、一度利用したお客様がスタッフの連絡先を聞き出して直接呼び出すような行為がこれに該当します。
第2条(撮影・盗聴等の禁止)
ビデオカメラ、スマートフォン、隠しカメラなどでの撮影や録音を禁止する条項です。プライバシー保護とスタッフの肖像権を守るための重要なルールで、無断撮影は法的にも問題となります。最近ではスマートウォッチや小型カメラの普及により、気づかれにくい撮影手段も増えているため注意が必要です。
第3条(身体への危害行為の禁止)
スタッフの体を傷つける、引っ掻く、噛むなどの物理的な危害を加える行為を禁じています。サービス中の興奮状態で度を越した行為に及ぶケースや、故意に傷をつけるような悪質な場合もあり、スタッフの安全確保のために明文化されています。
第4条(薬物使用の禁止)
違法薬物やいわゆる脱法ドラッグの使用を禁止する規定です。薬物使用下では判断力が低下し、予期せぬ事態を招く危険性が高まります。店舗内外を問わず、サービス提供時に薬物の影響下にあることが判明した場合は即座に中止となります。
第5条(泥酔・薬物投与後の利用禁止)
アルコールで極度に酔っている状態や、処方薬・睡眠薬などの影響下にある状態での利用を禁じています。意識がもうろうとした状態では同意の確認ができず、事故や事件のリスクが高まるため、お客様自身の安全のためにも重要な規定です。
第6条(スタッフの休息時間確保義務)
長時間コースを利用する際、スタッフに最低6時間以上の睡眠時間を確保することを義務付けています。深夜から早朝にかけてサービスを要求し続けることで、スタッフの健康を害したり事故につながったりするリスクを防ぐためのルールです。
第7条(無理な体位強要の禁止)
スタッフが痛みを訴えているにもかかわらず、特定の行為や体位を強要することを禁じています。個人の体の柔軟性や耐性は異なるため、嫌がっているのに無理やり続けることは身体的・精神的苦痛を与える行為として扱われます。
第8条(連絡不能場所への移動禁止)
店舗と連絡が取れなくなるような場所へスタッフを連れ出すことを禁止しています。たとえば携帯電話の電波が届かない地下や山間部、あるいは車で遠方へ移動するような行為が該当し、緊急時の対応ができなくなるため危険です。
第9条(衛生上のリスク行為の禁止)
避妊具を使用しない行為や、口腔内への直接的な行為を禁じています。性感染症のリスクを避け、スタッフとお客様双方の健康を守るための衛生管理上の基準です。安全なサービス提供には不可欠な規定となっています。
第10条(範囲外プレイの強要禁止)
店舗が提供するサービス内容として設定されていない行為を無理に要求することを禁じています。各店舗には提供可能なサービスの範囲があり、それを超える要求はスタッフの同意があっても認められません。
第11条(個人情報の強要禁止)
スタッフの本名、住所、電話番号、SNSアカウントなどの個人情報を無理に聞き出そうとする行為を禁止しています。プライバシー保護の観点から、業務上必要な範囲を超えた個人情報の取得は認められません。
第12条(スカウト行為の禁止)
スタッフを他店へ引き抜こうとしたり、別の仕事へ勧誘したりする行為を禁じています。同業者が客として潜入してスタッフをスカウトするケースを防ぐため、同業者の利用自体も禁止されています。発覚時は返金なしで利用を断られます。
第13条(性感染症保有者の利用禁止)
性感染症に罹患している方、またはその疑いがある方の利用を禁じています。感染拡大を防ぎ、スタッフと他のお客様の健康を守るための予防措置です。定期的な健康管理が推奨されます。
第14条(暴力・暴言の禁止)
スタッフに対する殴る蹴るなどの暴力行為や、侮辱的な言葉、威圧的な言動を禁止しています。サービス業である以上、人として尊重し合う関係が前提であり、ハラスメント行為は一切許されません。
第15条(私物使用の強要禁止)
お客様が持参した道具や器具の使用をスタッフに強要することを禁じています。店舗が用意していない物品は衛生面や安全面で保証できないため、使用を強制することはできません。
第16条(特定条件下でのサービス制限)
身体的な特徴により、特定のサービスが提供できない場合があることを明記しています。衛生上の理由から、コンドームを使用した代替サービスでの対応となるケースがあります。
第17条(衛生行為の義務化)
サービス開始前に必ずシャワーを浴び、うがいと歯磨きを行うことを義務付けています。これは衛生的なサービス環境を保つための最低限のマナーであり、守られない場合はサービスを受けられません。
第18条(設備条件の遵守)
出張サービスを利用する場合、訪問先にシャワー設備があることが条件となります。衛生管理の観点から、シャワーのない場所への出張は受け付けていません。
第19条(感染リスク行為の禁止)
肝炎などの感染症リスクがある特定の行為を禁止しています。医学的見地から危険性が指摘されている行為は、たとえ要望があっても提供できません。
第20条(キャンセルポリシー)
予約確定後のキャンセルは原則として受け付けず、やむを得ない事情があってもキャンセル料が発生する場合があることを定めています。スタッフのスケジュール確保や店舗運営の観点から設けられた規定です。
【4】活用アドバイス
この文書は、新規のお客様への事前説明資料として最も効果を発揮します。初回予約時にメールやLINEで送付し、来店前に必ず目を通してもらうようにすると、トラブルを未然に防げます。
店舗のホームページやブログに「ご利用規約」として掲載しておけば、予約前の段階で内容を理解してもらえるため、後々の言った言わないのトラブルを避けられます。実際の利用時には、受付で改めて確認してもらい、同意のサインをもらう運用にすると、さらに効力が高まります。
Word形式なので、自店の状況に合わせて項目を増減したり、表現を柔らかくしたり厳しくしたりと調整が自由です。たとえば「キャスト」という言葉を「スタッフ」や「セラピスト」に変更するなど、業態に応じたカスタマイズが簡単にできます。
定期的に内容を見直し、実際に起きたトラブル事例をもとに新しい項目を追加していくことで、より実効性の高いルールブックへと進化させていけます。スタッフミーティングでこの規約を共有し、全員が内容を把握しておくことも大切です。
【5】この文書を利用するメリット
まず、スタッフの安全と権利をしっかり守れることが最大のメリットです。何か問題が起きた時に「ルールとして明記してあります」と示せる根拠があることで、店舗側の立場が強化され、不当な要求や危険行為に対して毅然とした対応ができます。
お客様にとっても、事前にルールが明確になっていることで安心して利用できます。何が許されて何が許されないのかがはっきりしていれば、無用な誤解や期待のズレを防げるため、結果的に満足度の高いサービス提供につながります。
トラブルが発生した際の対応がスムーズになることも見逃せません。警察や弁護士に相談する必要が生じた場合でも、書面化されたルールがあれば状況説明がしやすく、店舗側の正当性を証明する材料になります。
新しいスタッフを雇用する際にも、この規約を見せることで「この店はしっかりしている」という印象を与えられ、安心して働いてもらえる環境づくりに貢献します。離職率の低下や、質の高いスタッフの確保にもつながるでしょう。
さらに、規約を整備している店舗という姿勢は、業界全体の健全化にも寄与します。きちんとしたルールのもとで運営されている店として、社会的な信頼性も高まります。