【1】書式概要
この書式は、中国語(簡体字)で作成された「质量保证合同(品質保証契約書)」のテンプレートです。製造業やOEM取引、輸出入、部品供給などの場面で、製品の品質を保証し、不具合が発生した際の対応や責任分担を明確にする目的で使用されます。
本書式には、日本語の参考和訳が付属しているため、日中双方での契約交渉や法務確認にも安心して活用できます。中国企業との共同開発・委託製造・品質検査など、国際取引にも対応できる実践的な内容です。
契約内容には、品質保証、検査、修理・交換対応、知的財産権の保証、秘密保持、反社会的勢力排除、損害賠償、契約解除など、実務で欠かせない主要条項がすべて整っています。
Word形式で編集可能なため、自社の製品仕様や取引条件に合わせて条文をカスタマイズできます。特に、海外製造拠点を持つ企業や、OEM・ODM取引を行う中小企業におすすめの書式です。
【2】条文タイトル
第1条(目的) 第2条(定義) 第3条(品質保証) 第4条(納入) 第5条(検査) 第6条(不適合への対応) 第7条(甲の保証責任) 第8条(免責) 第9条(品質改善) 第10条(定期報告) 第11条(秘密保持) 第12条(反社会的勢力の排除) 第13条(契約の解除) 第14条(損害賠償) 第15条(有効期間) 第16条(契約の変更) 第17条(準拠法および管轄裁判所) 第18条(協議解決)
【3】逐条解説
第1条(目的) この条文では、契約の目的が「製品品質の確保と不具合対応」にあることを明確にしています。品質問題が発生した際の対応方針を事前に合意しておくことで、企業間トラブルを防止します。国際取引では、こうした目的条項が契約全体の基盤となります。
第2条(定義) 「本製品」「仕様書」などの用語を明確に定義することで、解釈のズレを防ぎます。特に中国語契約では、用語定義の明確さが紛争防止の鍵になります。
第3条(品質保証) 製品が仕様書に適合することを保証する条文です。保証期間を2年としつつ、協議によって変更できる柔軟性もあります。ISO9001などの国際品質基準を導入している企業にも対応可能です。
第4条(納入) 納期・納入場所・所有権移転のタイミングを明記することで、輸送や検収時のトラブルを回避します。海外取引では「FOB」「CIF」など貿易条件を併記することも有効です。
第5条(検査) 検査期間を14日と定め、異議申立ての期限を明確化しています。海外サプライヤーとの取引では、この期間を延長しておくケースも多いです。
第6条(不適合への対応) 修理・交換・減額のいずれかを乙が選択できることを定めています。特に中国側工場とのやり取りでは、修理費用負担や輸送コストの扱いも具体化しておくと効果的です。
第7条(甲の保証責任) 知的財産権の非侵害を保証する条文です。輸出入やOEM取引では、第三者特許や商標の侵害リスクを回避する上で必須です。
第8条(免責) 不可抗力(天災・政府規制など)や誤使用による損害について、製造者の責任を除外します。国際取引では、"force majeure"条項との整合性を意識しましょう。
第9条(品質改善) 長期的な品質向上を促す協力関係を示す条文です。中国語版では「甲方应努力提高产品质量」として記載されており、改善提案の積極性を表しています。
第10条(定期報告) 品質状況の定期報告を義務付けることで、取引透明性を高めます。四半期ごとの報告サイクルを設ける点が実務的です。
第11条(秘密保持) 企業秘密や技術情報の保護を定めた条項。国際契約では、違反時の損害賠償条項を追加するケースもあります。
第12条(反社会的勢力の排除) 取引の健全性を担保するための日本的条項。中国企業との取引でも信頼性を示す文言として有効です。
第13条(契約の解除) 違反が是正されない場合の解除権を定め、契約上の救済手段を確保します。日中いずれの法制度にも整合しています。
第14条(損害賠償) 契約違反に伴う金銭的補償を明記。実務上は「直接損害に限る」などの限定文言を追記してもよいでしょう。
第15条(有効期間) 自動延長方式を採用し、継続的取引に対応しています。期間を定期的に見直すことで、契約更新の負担を軽減できます。
第16条(契約の変更) 契約変更は書面合意を要することを明記。中日双方で署名が必要な点もポイントです。
第17条(準拠法および管轄裁判所) 準拠法を「日本法」と明示し、裁判所を指定しています。実際の取引では「中国法」「仲裁(CIETAC)」を選ぶケースもあるため、取引形態に応じて調整してください。
第18条(協議解決) トラブル発生時には誠意ある協議によって解決を目指すことを定めています。国際ビジネスでは、こうした「誠信原則」が信頼関係の要となります。
【4】FAQ
Q1. この契約書は日本企業と中国企業の間で使えますか?
はい。本文が中国語(簡体字)で記載され、参考和訳(日本語訳)が付属しているため、双方で内容確認がしやすい構成になっています。
Q2. Wordで編集できますか?
はい。Word形式(.docx)で提供しており、製品名・保証期間・管轄地などを自由に変更できます。
Q3. 翻訳の精度はどの程度ですか?
専門翻訳者監修レベルの自然な対訳構成で、法務担当者や商社の実務にも十分対応可能です。
Q4. 中国語のみで使用しても問題ありませんか?
問題ありません。現地法人や中国側工場との直接契約にもそのまま使用できます。
Q5. 輸出入契約やOEM契約にも流用できますか?
はい。本書式は製造・品質・納入・検査に関する基本構造を備えているため、OEM/ODM契約や輸出取引にも応用可能です。
【5】活用アドバイス
実務で使用する際は、仕様書や製品一覧を添付し、品質保証期間・検査方法・責任分担を明確化してください。
また、中国企業と契約する場合は、準拠法と管轄裁判所をどちらの国に設定するかを慎重に検討することが重要です。
仲裁機関(例:CIETAC・JCAA)を指定する方法も有効です。
日本語参考訳を併用することで、社内承認やリスク管理の透明性が大幅に向上します。
輸出管理・製造委託・品質監査など他書式と組み合わせて利用すると、国際品質マネジメント体制を強化できます。
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