【1】書式概要
この契約書は、パーソナルトレーナーと利用者が個人指導を行う際に必要となる重要な書面です。フィットネス業界で働く方々にとって、トラブルを未然に防ぎ、双方の権利義務を明確にするために欠かせないツールとなっています。
現在のパーソナルトレーニング市場では、個人のトレーナーから大手フィットネスクラブまで、様々な形態でサービスが提供されています。しかし、口約束だけでは後々のトラブルの原因となることが多く、特に料金の支払い方法、キャンセル時の取り扱い、事故発生時の責任の所在などについて、事前にしっかりと取り決めておくことが重要です。
この契約書テンプレートは、改正民法にも対応しており、現在の制度に沿った内容となっています。Word形式で提供されているため、お客様のビジネスに合わせて自由に編集・カスタマイズすることが可能です。指導内容、料金設定、実施場所、キャンセル規定など、すべての項目を実際の運営に合わせて調整できます。
実際の使用場面としては、新規顧客との契約時、サービス内容の変更時、長期契約の更新時などが挙げられます。また、個人事業主として活動するトレーナーはもちろん、スタジオ経営者や企業でのパーソナルトレーニング事業を展開する方にもお使いいただけます。契約書があることで、プロフェッショナルな印象を与えることができ、お客様からの信頼度も向上します。
【2】条文タイトル
第1条(指導内容) 第2条(契約期間及び実施回数) 第3条(指導の実施場所) 第4条(指導料及び支払方法) 第5条(キャンセルの取扱い) 第6条(コンディションの申告) 第7条(トレーニング中の事故等の免責) 第8条(個人情報の取扱い) 第9条(規定外事項)
【3】逐条解説
第1条(指導内容)
この条文では、パーソナルトレーナーが提供するサービスの具体的な内容を明記します。ウォーミングアップ、筋力トレーニング、ストレッチの3つの構成要素と、それぞれの時間配分を定めることで、お客様が受けるサービスの内容を明確にします。例えば、60分のセッションであれば、ウォーミングアップ10分、筋力トレーニング40分、ストレッチ10分といった具体的な時間配分を記載します。
第2条(契約期間及び実施回数)
契約の有効期間と実施回数の上限を定める重要な条文です。月単位や年単位での契約期間を設定し、その期間内に実施できる回数を制限することで、サービス提供の枠組みを明確にします。また、自動更新の仕組みも含まれており、双方が特別な申し出をしない限り、契約が継続される仕組みとなっています。
第3条(指導の実施場所)
トレーニングを実施する場所を明確に定める条文です。通常は特定のジムやスタジオを指定しますが、お客様の自宅や屋外での実施も可能な場合があります。場所の変更についても、事前の協議により柔軟に対応できる仕組みが含まれています。
第4条(指導料及び支払方法)
最も重要な条文の一つで、料金設定と支払い方法を詳細に定めています。1回あたりの指導料金、前払い制度、振込先口座の情報が含まれます。また、時間超過時の追加料金や、交通費などの実費についても明記されており、後々の金銭トラブルを防ぐ効果があります。
第5条(キャンセルの取扱い)
お客様によるキャンセルの際の取り扱いを定める条文です。事前のキャンセル期限を設定し、それを過ぎた場合のキャンセル料について明確に定めています。ただし、天災など不可抗力による場合は例外とするなど、合理的な配慮も含まれています。
第6条(コンディションの申告)
トレーニング実施前に、お客様の体調や身体の状態を確認する義務を定めています。怪我や体調不良を隠したまま実施した場合の責任の所在を明確にすることで、トレーナーを保護する重要な条文です。
第7条(トレーニング中の事故等の免責)
トレーニング中に発生する可能性のある事故や怪我に関する責任の所在を定める条文です。お客様の不注意による事故については、トレーナーの責任を免除する内容となっており、リスク管理の観点から非常に重要な条文です。
第8条(個人情報の取扱い)
お客様の個人情報保護に関する条文で、現在の個人情報保護の重要性を反映した内容となっています。トレーナーが知り得た情報の第三者への開示禁止や、目的外使用の禁止が明記されています。
第9条(規定外事項)
契約書に記載されていない事項が発生した場合の対応方法を定める条文です。双方の誠意ある協議により解決を図ることを定めており、柔軟な対応を可能にしています。
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