【1】書式概要
この合理的配慮提供申請書は、障害のあるお子さんが学校生活において必要な支援を受けるために、保護者が学校に対して具体的な配慮を求める際に使用する重要な書式です。発達障害、知的障害、身体障害など様々な障害特性を持つ児童生徒が、他の子どもたちと同じ教育環境で学べるよう、個々のニーズに応じた合理的な配慮を学校側に正式に依頼するための包括的な申請フォームとなっています。
学校との面談前に事前準備として活用したり、就学相談の際の資料として提出したりする場面で威力を発揮します。また、進級時や転校時に新しい担任の先生や学校に対してお子さんの状況を詳しく伝える際にも非常に有効です。特に、学習面での困りごとや日常生活での支援ニーズ、友達との関わり方で気になる点などを整理して学校に伝えたい保護者の方にとって、この書式は思いを具体的に表現するための強力なツールになります。
記入項目は実際の学校現場での実情を踏まえて構成されており、チェックボックス形式で簡単に選択できる配慮項目から、自由記述で詳細に状況を説明できる欄まで、バランス良く配置されています。医療機関や療育機関との連携状況も記載できるため、多角的な視点からお子さんの支援ニーズを学校に伝えることが可能です。
【2】逐条解説
申請者情報の記入について 保護者の基本的な連絡先情報を正確に記入することで、学校側との円滑なコミュニケーションが可能になります。緊急連絡先は日中に確実に連絡がつく番号を記載しましょう。
対象児童・生徒情報の重要性
お子さんの基本情報に加えて、学年・組まで詳細に記入することで、学校内での情報共有がスムーズになります。転校や進級の際には特に重要な項目です。
障害の状況の適切な記載方法
複数の障害がある場合は該当するもの全てにチェックを入れてください。手帳を取得していない場合でも、医師の診断があれば記載可能です。診断名は正式名称で記入すると良いでしょう。
現在の困難な状況の具体的な記述
抽象的な表現ではなく、「算数の文章題を読むのに時間がかかる」「給食の時間に友達との会話が難しい」など、具体的なエピソードを交えて記載することで、学校側の理解が深まります。
学習上の配慮の選択と詳細化
座席の位置や教材の工夫など、実際の教室環境を想像しながら必要な配慮を選択してください。「その他」の欄には、一般的でない特別な配慮も遠慮なく記載しましょう。
生活上の配慮における安全面の考慮
移動支援や介助が必要な場合は、安全確保の観点から詳細に状況を説明することが大切です。アレルギー対応なども含めて包括的に検討してください。
コミュニケーション上の配慮の多様性
聴覚障害だけでなく、発達障害のお子さんにとっても視覚的な情報提示は有効です。コミュニケーションツールには絵カードやタブレット端末なども含まれます。
関係機関との連携情報の活用
医療機関や療育機関との連携状況を詳しく記載することで、学校側も専門機関との情報共有がしやすくなり、より適切な支援につながります。
添付書類の重要性
診断書や検査結果などの客観的な資料があることで、申請内容の妥当性が高まります。個別の教育支援計画がある場合は必ず添付しましょう。
学校記入欄の活用方法
この欄は学校側が検討過程を記録するためのものです。保護者の方は空欄のまま提出し、後日学校からの回答を受け取る際に確認してください。