【1】書式概要
この「アフター来店時の紹介料に関する合意書」は、キャバクラ業界で働く方々にとって重要な業務提携の基盤となる文書です。この合意書テンプレートは、キャバクラ嬢が勤務時間外に顧客を他店舗に案内した際の紹介料について明確な取り決めを行うためのものです。
店舗経営者と従業員双方の権利と義務を明確にし、紹介料の計算方法(顧客売上の10%)や支払い条件、紹介の確認方法などを詳細に規定しています。さらに守秘義務や契約期間、解除条件なども含まれており、トラブルを未然に防ぐための配慮がなされています。
この合意書を使用することで、口頭での曖昧な約束ではなく、書面による正式な取り決めが可能となり、後々のトラブルを防止できます。また、キャバクラ嬢にとっては副収入の機会を正式に確保できるというメリットがあります。店舗側にとっても、新規顧客獲得のインセンティブとして有効に機能するでしょう。
業界経験者の意見を取り入れて作成されたこの合意書は、実務に即した内容となっており、すぐにでも使用可能です。必要事項を記入するだけで、専門的な法律知識がなくても安心して使える内容になっています。ナイトビジネスにおける健全な業務提携のための必須ツールとしてご活用ください。
〔条文タイトル〕
第1条(目的)
第2条(紹介料)
第3条(紹介の確認)
第4条(支払方法)
第5条(守秘義務)
第6条(合意の変更)
第7条(有効期間)
第8条(合意の解除)
第9条(協議事項)
【2】逐条解説
第1条(目的)
この条文では合意書の目的を明確にしています。キャバクラ嬢(乙)が勤務時間終了後に顧客を別の店舗(甲)に案内した場合の紹介料支払いに関する条件を定めることが主な目的です。この条文によって、なぜこの合意書が作成されるのかという基本的な枠組みが示されています。
第2条(紹介料)
紹介料の具体的な内容を規定しています。特に重要なポイントは以下の3点です:
- 紹介料の金額:顧客による売上代金(税抜)の10%と明確に設定
- 計算方法:消費税やサービス料を除いた金額を基準とすることを明示
- 適用範囲:紹介者自身が同伴する場合だけでなく、紹介のみで顧客が来店した場合も対象
この条文によって、紹介料に関する曖昧さをなくし、後のトラブルを防止します。
第3条(紹介の確認)
紹介の事実をどのように確認するかについて定めています。事前連絡の努力義務と、顧客来店時の紹介者確認方法を明確にすることで、「誰の紹介か」という紛争を防ぐ効果があります。実務上非常に重要な条項です。
第4条(支払方法)
紹介料の支払時期と方法について規定しています。原則として当日中の現金払いとしつつも、状況に応じて柔軟に対応できるよう例外規定も設けています。これにより、支払いに関する期待値を明確にしながらも、現実的な運用が可能となっています。
第5条(守秘義務)
本合意の内容を第三者に漏らさないという義務を双方に課しています。ナイトビジネス特有の配慮として、関係者のプライバシーや営業上の機密を保護する効果があります。ただし、法的な開示義務がある場合は例外としており、コンプライアンス面にも配慮しています。
第6条(合意の変更)
合意内容を変更する際のルールを定めています。口頭での変更ではなく書面による合意が必要としており、変更手続きを明確化しています。これにより、一方的な条件変更を防ぎ、双方の権利を保護しています。
第7条(有効期間)
合意書の有効期間と自動更新の仕組みについて規定しています。1年間の有効期間と、異議がない場合の自動更新を定めることで、定期的な見直しの機会を確保しながらも、継続的な関係維持を可能にしています。
第8条(合意の解除)
合意を解除できる条件を明確にしています。「重大な違反」や「信頼関係を著しく損なう行為」という条件と、「書面による通知」という手続きを定めることで、安易な解除を防ぎつつも、問題発生時に関係を終了できる仕組みを確保しています。
第9条(協議事項)
合意書に定めのない事項や解釈に疑義が生じた場合の対応方法を規定しています。誠意をもって協議するという原則を示すことで、想定外の問題が発生した際にも対応できる柔軟性を確保しています。
この合意書は全体として、紹介料という経済的インセンティブを明確にしながらも、相互の信頼関係を基盤とした継続的な協力関係を構築することを目指した内容となっています。