【1】書式概要
この車両バックオーダー申込同意書は、オートオークションや中古車市場において希望する車両を探してもらう際に使用する法的文書です。改正民法に完全対応した最新版で、非販売店の事業者や個人が安全かつ確実に車両調達サービスを利用するために必要な契約書となっています。
本同意書は車両バックオーダーサービスにおける当事者間の権利義務関係を明確に定めており、預託金の取り扱い、責任範囲、キャンセル時の条件などを詳細に規定しています。車両探しのプロフェッショナルに依頼する際のトラブル防止と法的保護を目的として作成された実用的な書式です。
中古車業界での豊富な経験をもとに、実際の取引で発生しやすい問題点を網羅的にカバーした内容となっており、法務的な観点からも安心してご利用いただけます。車両調達代行業務を行う事業者や、特定の車両を探している個人の方にとって必須の契約書雛型です。
【2】条文タイトル
第1条(希望条件の合意) 第2条(バックオーダー料金の預託) 第3条(預託金の充当方法) 第4条(預託金返金条件) 第5条(申込みの成立) 第6条(キャンセル時の取り扱い) 第7条(責任範囲の限定)
【3】逐条解説
第1条(希望条件の合意)
この条項では車両バックオーダーにおける具体的な希望条件を明文化します。メーカー、車種、年式、色、修復歴の有無、走行距離、車両本体価格、提示期限といった詳細な条件を記載することで、後日の認識相違やトラブルを防止します。バックオーダーサービスの定義も明確にし、オートオークション等での調査・提示業務であることを明示しています。
第2条(バックオーダー料金の預託)
車両バックオーダーサービスの対価として事前に預託する金額について定めています。この預託システムにより、サービス提供者は安心して業務を開始でき、依頼者も確実なサービス提供を期待できます。預託金額は具体的に記載し、本同意書と同時に差し入れることを明確にしています。
第3条(預託金の充当方法)
預託金がバックオーダー料として充当される条件とタイミングを規定しています。希望条件を満たす車両が提示された時点で料金として確定することで、サービス提供の完了基準を明確化し、支払い義務の発生時期を特定しています。これにより双方の権利義務関係が明確になります。
第4条(預託金返金条件)
希望条件を満たす車両の提示がなされなかった場合の預託金返還について定めています。サービス未提供時の救済措置として全額返金を保証することで、依頼者の経済的リスクを軽減し、サービス提供者には適切な車両調査への動機付けを与える重要な条項です。
第5条(申込みの成立)
本同意書の提出によってバックオーダー依頼が正式に成立することを明示しています。契約成立時期を明確化することで、両当事者の義務履行開始時点を特定し、法的関係の安定化を図ります。口約束によるトラブルを防止する効果もあります。
第6条(キャンセル時の取り扱い)
依頼者都合によるキャンセル時の預託金返還条件を詳細に規定しています。車両提示完了後のキャンセルでは返還請求不可、未完了時は一部返還可能という段階的な取り扱いにより、サービス提供者の労力に見合った適正な対価を確保しつつ、依頼者の救済措置も考慮したバランスの取れた内容となっています。
第7条(責任範囲の限定)
バックオーダーサービス提供者の責任範囲を車両提示までに限定し、その後の第三者による先行購入や車両の故障等については免責とする重要な条項です。サービスの性質上発生し得るリスクを適切に配分し、過度な責任負担によるサービス提供の萎縮を防止します。依頼者にも一定のリスク負担があることを明示しています。
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