概要
本テンプレートは、会社の取締役が忠実義務に違反したと考えられる場合に、株主として会社に対して取締役への損害賠償請求訴訟の提起を求めるための「訴訟提起請求書」です。改正会社法に完全対応しており、株主代表訴訟を検討する方に最適な雛形となっています。
こんな時にご活用ください
本テンプレートは以下のような状況でご活用いただけます。
会社の取締役が明らかに会社の利益に反する意思決定を行い、会社に損害を与えたと思われる場合。例えば、採算が取れないと明白なプロジェクトへの不当な融資、適切な担保設定なしでの貸付、利益相反取引など、取締役としての忠実義務や善管注意義務に違反する行為があった場合に有効です。
株主として会社の経営に対して是正を求める最初のステップとして、まず会社自身に対して取締役への責任追及を促す際にご使用ください。
法的根拠
このテンプレートは会社法第847条に基づいており、株主が会社のために取締役の責任を追及する訴え(株主代表訴訟)を提起する前提として、会社に対して訴えの提起を請求する手続きを行うために作成されています。
使用上の注意点
-
本テンプレートをご利用の際は、6か月以上継続して当該会社の株式を保有していることが前提条件となります。
-
具体的な取締役の義務違反行為について、事実関係を明確かつ具体的に記載することが重要です。抽象的な記載では効果が薄れますので、日時、金額、行為の内容等を可能な限り具体的に記載してください。
-
内容証明郵便で送付されることをお勧めします。これにより、会社側への通知の事実を証明することができます。
-
この請求書を送付後、会社が60日以内に訴訟を提起しない場合は、株主ご自身が会社のために取締役に対する責任追及の訴えを提起することができます。
カスタマイズ方法
本テンプレートの「●●●●年●●月●●日」や「株式会社●●●● 御中」などの箇所を、実際の状況に合わせて書き換えてご使用ください。特に重要なのは「記」以下の部分で、取締役の具体的な義務違反行為を明確に記載することです。
法的効力について
本テンプレートは一般的な状況を想定して作成されていますが、個別の事案によっては追加の記載や修正が必要となる場合があります。重要な法的手続きとなりますので、ご使用の際は弁護士等の専門家にご相談されることをお勧めいたします。