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定年後に再雇用されたら、給与がなんと50%以上カットされていた――。 そんな衝撃的な事案の判決が、つい最近話題になりました。 今回は「名古屋自動車学校事件」を題材に、定年後再雇用における賃金格差の問題をわかりやすく解説します📖
そもそも何があったの? 🤔
名古屋市にある「名古屋自動車学校」で教習指導員として長年働いてきた男性2人。
定年を迎えて嘱託社員として再雇用されたところ、基本給・賞与などが定年前と比べて50%以上も減額されていたといいます。
「さすがにそれはひどいんじゃないか…」と感じた2人は、差額分の損害賠償を求めて提訴。
名古屋高裁(差し戻し審)は最終的に、会社側に計約336万円の賠償を命じました。
定年後再雇用って何のための制度なの? 👴
そもそも「定年後再雇用」とは、高年齢者雇用安定法によって設けられた制度です。
65歳未満に定年を設けている会社は、従業員が65歳になるまでの雇用を確保する義務があります。
その手段のひとつが「定年後再雇用(継続雇用制度)」です。
✅ 働く側のメリット:慣れた職場で仕事を続けられる、転職のストレスがない ✅ 会社側のメリット:熟練した労働力を継続して確保できる
ただし現実には、再雇用後に給与や手当が大幅に削られるケースが多く、トラブルも増加しているのが実情です😔
待遇を下げるのはアリなの? ⚖️
「再雇用だから給与を下げてもいいでしょ」と思っている会社も多いかもしれません。
しかし法律はそう簡単には認めていません。 現在はパートタイム・有期雇用労働法(8条・9条)によって、
雇用形態にかかわらず、職務内容が同じであれば同様の待遇を与えなければならない
という「同一労働同一賃金」の原則が定められています。
つまり、正社員と同じ仕事をしているのに、有期契約(嘱託)というだけで不合理に給与を下げることはNG 🙅 なんです。
先例となった「長澤運輸事件」📦
定年後再雇用の待遇格差に関する有名な最高裁判例として長澤運輸事件があります。
この事件でも、定年後は嘱託社員として扱われ、各種手当や賞与が軒並みカットされていました。
最高裁は、待遇格差の「不合理さ」を判断するうえで、
📌 定年後再雇用は長期雇用が前提ではないこと 📌 定年まで働いた結果、老齢厚生年金の受給が予定されていること
といった「その他の事情」も総合的に考慮すべきと判断しました。
そのうえで、「精勤手当と超勤手当がないこと」は不合理と結論づけています(最高裁・平成30年6月1日)。
今回の事件、裁判所はどう判断したの? 🏛️
名古屋自動車学校の事件では、業務内容が定年前後でほぼ変わらないにもかかわらず、給与が50%以上カットされていました。
一審・二審(名古屋地裁・高裁)は、
「定年後再雇用の事情を考慮しても、勤続の短い正社員の基本給すら下回る賃金は生活保障の観点から看過しがたい」
として、定年時の60%を下回る部分は不合理な格差と判断しました。
しかし最高裁は「基本給の性質や目的をより詳細に分析して判断すべき」として差し戻し。
より細かく、基本給の性質にまで踏み込んだ分析を求めた形です。
差し戻し審(名古屋高裁)の最終判断は? 🔍
差し戻し審で名古屋高裁は、この会社の基本給が「職務給」としての性質が強いと指摘。
つまり、嘱託社員であっても指導員という仕事をしている以上、基本給の性質は正社員と変わらないということです。
最終的に、
👨 原告の1人:定年時の約55%を下回る分の支払を命じる 👨 もう1人:定年時の約57%を下回る分の支払を命じる
という判断が下されました(賠償総額:約336万円)。
この判決から会社が学ぶべきこと 💡
今回の事件が私たちに教えてくれるのは、
「とりあえず定年後は一律で給与を半分にしておこう」は通用しない
ということです ⚠️
どの程度の減額が合理的かは、
基本給・各種手当それぞれの趣旨・目的 業務内容や責任の変化の有無 定年後の生活保障という観点
など、様々な要素を個別に検討して導き出す必要があります。
「なぜその金額なのか」をしっかり説明できる根拠を持つことが、会社にとっても働く人にとっても大切なポイントです🤝
定年後再雇用をめぐる問題は、これからの高齢化社会においてますます重要なテーマになっていきます。
会社の人事・労務担当者はもちろん、定年が視野に入ってきた方もぜひ一度、自社の再雇用制度を確認してみてください 👀✨
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